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何冊も何冊も本ばかり読んでいた頃がある。
時の合間を埋めるように、言葉の波に戯れていた。
大原まり子さんの本を読んだのは、そんな時期だった。
ジャケ買いならぬ、タイトル買い。
『一人で歩いていった猫』
『銀河系ネットワークで歌を歌ったクジラ』

なんとも、買いたくなるようなタイトルじゃないか。
ちょうど趣向の時期的にも、SFを読んでいた時期と重なっていたのも、食欲をそそられた要因かもしれない。
それからも、彼女の本はどんどん読んでいった。
登場人物の描写の中に「彼女にとって読書とは美味しいか美味しくないかだ」みたいなくだりがあり、あぁ、本当に・・・と自分の中にあった、言葉にならなかったものが言葉になり形を得て、認識できた瞬間があった。
そう、言葉とは、私にとって、読書とは、美味しいか美味しくないかだ。
血になり、肉となるかだ。
本を読み続けると言う行為に、答えを得たような気持ちになった。
そして、出会ったのが

『青海豹の魔法の日曜日』
『処女少女漫画家の念力』


『スバル星人』
神をもたない私の宗教観に一番近いところに『スバル星人』はいた。
それは、もう、この本を読んでから10年以上はたつと思われるが、変わらない。
全然宗教の本じゃないけど、ね。
でも生きること生とは素晴らしいとスバル星人は教えてくれる。
漫画家の日常を描いたこのシリーズは今までの、少しトーンの落ちついた短編とは違って、SFではなく、あくまでも日常であり、たまに起こる不思議な出来事も登場人物たちの日常に消化されていく。
もう、かれこれ、私がSFを読まなくなってから久しいが、ちょうど、私の中のSFもこの小説の中の不思議な出来事のように、日常に消化されていく時期とこれまた重なっていたのかもしれない。
久しぶりに、思い出して、現在の彼女の本を読みたいと思った。

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